維持費の計算

工事費用だけでなく維持費も考慮して。

コスト

どのようなエクステリアを敷地内に設置する場合でも、金銭的なことに興味を 持ったらとりあえず初期費用がいくらなのかを知りたがります。 この設備にいくら支払ったのか、同じ物を手に入れるにはどれだけの額を用意 すればいいのか、その答えとして初期投資の金額を参考にするのですが、それは 少し間違った考え方であることを理解しておきましょう。 どんなに安い設備でもお手入れの手間が大変だったり維持していくのに費用が かかるのなら、結果的には高い設備と変わらなくなるのです。 なにもエクステリアに限ったことではなく電化製品でも家具でもこれと同じこと が当てはまりますし、クールに言えば安物買いの銭失いというやつです。 一見安く感じられる品だけど定期的にメンテナンスの費用がかかる製品を選んで しまったばかりに、お手入れをサボって耐用年数が大幅に短縮されて買い替えを 予定よりも早くすることを余儀なくされて損をした、なんてこともあります。 なので初期費用の安さだけでエクステリアを選ぶのではなく、維持管理のことも 計算して安い商品を手に入れなければならないのです。 10年使った場合にどれだけの費用が発生するのか、メンテナンスの労力と費用 はいかほどかといったことも念入りに調べておかないと良い買い物はできません。 例えばスタンプコンクリートなんかはイニシャルコストが低いので多くの家庭の お庭で目にするメジャーなエクステリアですが、美しさを保つにはこまめにお手入れ をしなければならず実際にはそんなにリーズナブルではありません。 一方丈夫な天然石は初期費用が高くつきますが、長期間たいしたメンテナンスを せずに済みますしむしろ味わい深くなるので玄人好みとなるでしょう。 このように最初のお支払いの金額だけで「安い買い物だったね!」と喜んだり 「予想外の出費だったな、いい品らしいけど」と悲しむのは浅はかなのです。 短い間隔でリフォームをする予定ならそこまでメンテナンスの費用に気を回さなく てもいいですが、10年以上のサイクルで考えているのなら維持費もしっかり 計算しないときっと大きな誤算が生じます。 理解しやすく説明すると、高いけど10年使える商品を選ぶか、その半額だけど 4年で買い替えのタイミングが到来する品にするか、といった感じでしょうか。 エクステリアによっては買い替え時期がきても薄汚れてくるだけで使えないことも ない、新たにリフォームした方がいいけどしなくてもなんとかなるタイプの物 もありますし、そのエクステリアに何を求めるか、といったことも考慮しながら デザイン設計を進めるのがベストですが、そこまで深く考えても疲れてしまいます。 またカタログには新設してから5年後の姿は載っていませんし、どんな変化を するのか分からないことも製品選びの障害になるでしょう。 これの解決方法には過去に施工された住宅へ足を運んで観察する、というのが ありますが、いくつかの条件が揃わないとそれも成功しません。 まず近くにないと赴くのが大変ですし、本人から観察の許可を得られるかも わからないので事前に連絡をして確認しないといけません。 いきなり訪ねて「参考にしたいのでお庭を見させてもらっていいですか?」 とお願いするつもりだと、もしも相手先がお留守だった場合どうすればいいのか 困惑して怪しい行動をとってしまうかもしれません。 せっかく来たんだからと勝手にお庭に入ったら近所の住民に通報される恐れも ありますし、塀の外から中を覗き見していてもやっぱり通報されるかもしれません。 敷地内に入ったらもう完全に不法侵入になるので絶対にしてはいけないことですが、 そうでもしなければ観察できないエクステリアもあるでしょうし、劣化具合を 知りたいのなら近くまで寄らなければ正確なところは伝わりません。 なのであらかじめアポイントをとってからでないといけませんが、手土産も用意 したほうがいいですしそう気軽に行える方法ではなさそうです。 ある程度はネットの掲示板なんかで調べたり業者のアドバイスを参考にして決める のがいいのかもしれませんね。